ゲッツ板谷「戦力外ポーク (角川文庫)」

この本でもっとも重要なのは最後の「Trash」です。


どうやらゲッツ板谷はオタクのことを誤解しているみたいなので書かせて頂きます。
オタクが自分の興味のあることにしか時間もお金も割かないというのは本当です。
ただしそれは基本的にはというだけのこと。
俺は例えば服にお金を遣いません。(いや、正確には時間を遣わないだけだけれども)
でもだからといってネルシャツは着ません。格好悪いからです。
センスはずれているかもしれないけれども自分の拘りによって選んだ服を着ています。
だから例え似合っていないとかダサいとか言われてもトレードマークの赤いジャージは着るしブーツも履く。
オタクの総てが社会性を持っていないというのは大きな間違い。
大抵のオタクは様々なことと両立している、いわば「兼業オタク」です。
最も「専業オタク」がいることは否定しません。
本当に時間もお金も自分の好きなことにしか割かない人もいます。
ゲッツ板谷はおそらく、そういうステレオタイプなオタクしか知らないのでしょう。
(昨今のマスメディアによるステレオタイプなオタク像には本当に嫌気がさします)


そして最大の誤解。
「興味のある異性にまともなアプローチもできず」とあります。
違うんです。
そもそも興味がないんです。いわゆる「専業オタク」たちは。
異性に興味がない人たちにそういうのは間違っているんじゃないでしょうか。


悪いけれどもゲッツ板谷は社会性の欠片もありません。
協調性の欠片もありません。
社会性の欠片もない人間が社会性の欠片もない人間を批判してもそれは同族嫌悪というものではないでしょうか。


誤解のないように書くと俺はゲッツ板谷大好きです。
なぜなら俺も協調性の欠片もない人間だからです。