「あふれる熱い涙」

戸川純が出るので見た。


凄いな。
久しぶりに見終わった後に暫く放心する映画に出会った。


なんというかな…日本男児って非常に不器用というかシャイなんだよな…。
そんな日本男児代表の俺としてはね…。


ふたつの愛の形。
歪んでいるかもしれない。
だけどね。
人を愛するのに理由なんかないんだよな。
それを思い知ったね…。


決して晴れやかなラストじゃない。
だけど良いラストだったと思う。
ラストの台詞にその、不器用な日本男児が集約されていると思う…。


あと大変、「日本人」の自己批判的な内容だったな。
悪い日本人の代表であるところの父親。
閉鎖的な「ムラ」社会の、岩手の農村。
批判されてしかるべき、だな。


ただ時間の問題か、少々描写が足りないところはあった。
もうすこし丁寧に描いていればな、とは思ったね。
敢えてぼかしたのかもしれないけれども直接的に描写したほうがもっと心に響く部分はあった。
それを置いてしても、こころに響いたけどね。
だけれどももう少し、ほんの少し丁寧に描くだけで観客も熱い涙があふれたかもしれない。
それがもったいないね…。


見るきっかけになった戸川純だけど。
やっぱり凄いわ。
女優としての戸川純は初めてみたけれども。
「女」を演じさせたらすごいね。
うん。すごい女だ。


良い映画だったと思います。
考えさせられたな。